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必殺技

2005/6/20

「トランクスがさ」
「トランクス? 下着?」
「ドラゴンボールの」
「どれだっけ? 薄紫の髪の?」
「そうそう。彼」
「すごい名前だよね」
「まぁお母さんブルマだし」
「そんなもん?」
「そんなもん」
「んで? トランクスが何って?」
「あぁそうそう。トランクスがね」
「うん」
「登場したときに必殺技みたいなのを使うのね」
「うん」
「こう、両手をばばばって組んだり離したりして」
「どんな風に?」
「それがね、わかんないんだよ」
「ん?」
「一コマの中にね、手が三つくらい書かれてて分身してるの」
「あぁ、速く見せかけてるのね」
「そう。しかもちゃんと書かれてないからよくわからない」
「うん」
「どんな順番で手を動かしたのかもわかんないし」
「うん」
「で、テレビを見たらわかるだろうと」
「アニメ?」
「そうそう。アニメなら動きが見られるだろうと」
「なるほど」
「でもわかんなかった。速過ぎて」
「作者もわからなかったりして」
「可能性はある。だって誰もわからないって言ってたもん」
「言ってたって、誰が?」
「友達。この間聞いたら、みんな知りたいけど、わからないって」
「そんなにみんな知りたいんだ……」
「そりゃあね、あんなに苦労したフリーザを一瞬だからね、憧れるんだよ」
「そうなんだ。フリーザが誰かわかんないけど」
「敵。すごい強くて、でもトランクスは一瞬で勝って」
「かっこよかったわけだ」
「そう。でも必殺技は未だにわからないんだよね……」
「まんがの不思議だね」
「うん。そういうことって無い?」
「あるよ」
「どんなの?」
「あかぼくでね」
「あかぼく?」
「赤ちゃんと僕。まんが」
「あぁあれか」
「赤ちゃんの名前が実験の実でみのるって言うんだけど」
「うん」
「『実は』って書いてあるとつい『じつは』って読んじゃってた」
「あー」
「作者も何回かは『じつは』て読んだと思う」
「あるかも」
「あるかな」
「たぶん」
「何の話だっけ」
「あー、えっと、必殺技が使いたいなって話」
「そうだっけ?」
「うん」
「大抵の必殺技ってさ」
「うん」
「必ず殺せてないよね」
「!」

■ひとくちあとがき
やっぱり今とは随分違います。読んでてちょっと恥ずかしい。 トランクスの技については気になっている人、たくさんいると思う。