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後悔

2004/12/8

 あの頃のわたしの行動を振り返るたび、心が重くなる。
 どうしてもう少し、うまく立ち振る舞わなかったのだろう。
 どうしてもっと、言葉を選べなかったのだろう。
 たった一言、伝えるだけでよかったのに。
 変えたい、やり直したい。
 あの頃のわたしを思い出されたくない、思い出したくない。

 振り返る過去はいつも、どの時期を思い出しても、重い。
 思い出してみじめにならない過去なんて、わたしにはない。

 そうため息をついたわたしに、電話越しの彼女は言った。
 「振り返った過去を未熟だと思うのは、あなたが成長した証拠よ」と。
 ああ、その言葉にうなずければいいのに。
 いつか、こうした悩みもまた、未熟だと振り返る時が来るのだろうか。
 来るわ、と彼女は 微笑 した。うなずいて、わたしも、微笑、できた。