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言葉

2004/8/25

どうして、言葉には「葉」という漢字が含まれているのだろう。
そう何気なくこぼしたら、わたしの師匠が教えてくれた。
「昔の人は、言葉を葉っぱに例えたの」
葉のように薄っぺらで、時に透けて見えたりもするけれど、集まれば木を成し、木は山を成す。
「色を変えるように印象を変え、朽ちるように消えて行きもする。 でも、地面に落ちれば誰かの芽を育てる養分となる。繰り返し繰り返し」

今なら彼女の言った言葉の意味がよくわかる。
風に揺れて世界中の木の葉が落ち、それは少し多すぎるくらいだけれど、 多分そのどれもがわたしの言葉となっている。それはとても嬉しいこと。

今日も、風が吹いている。
わたしの葉は、誰かの花を咲かせていますか。